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2007年2月 9日 (金)

父子愛和

 原因不明の病(やまい)のため、医者からあと2年の命だと言い渡された女性がいました。 自分の死期が近づいていることを覚悟した彼女はいつしか瞑想(めいそう)の研修所を訪ねるのです。 自分自身と対話することによって心の支えを見つけたいと考えたのでしょうか。何かにすがりつきたいという思いでいっぱいだったに違いありません。

 さて研修所では一通りのことを彼女に質問するのですが、父親の話に及ぶと、どうしても口を閉じてしまいます。実はその後に判明するのですが、彼女の父親は母親(父の妻)を包丁で刺し殺すという事件を起こしていたのです。 彼女の原因不明の病気もその事件が起きてから発病していることがわかりましたが、母親を刺した父親によって家庭は崩壊され、また自分の就職などの未来もめちゃくちゃにされたという恨みの意識がつのり、ついには自分の体をむしばんでいたものでした。

 さて彼女の訪れた研修所では、自分と対話する手段として“内観”を行います。

 “内観”とは、道場で1人になって自分と向かい合い、①両親にしてもらったこと、②それに対して自分がお返ししたこと、③両親に迷惑をかけたこと、について瞑想するよう指導を受けるのですが、最初の何日かは中々落ち着けない日々を過ごしていた彼女は、「事件を起こすずっと前のお父さんはどうだったですか」とうながされ、小学校のころ、中学校のころ、高校のころ、父親がどうだったか思い出してゆくのでした。

 すると自分が小さいころ、父親にかわいがってもらっていたことが思い出されてきました。やさしい父親だった・・・・・。そして高校を卒業してさらに専門学校に娘をやるために、父親はひたすら働き続けていたことに気づくのです。家族のために父親が働いたお金はものすごい金額に及んでいることもわかりました。 それなのに父親は何一つ恩着せがましいことを言わず働き続けていたのです。

 「そんな父親に自分は何をしてお返ししたのか・・・・・。」

 一方母親はそのように仕事ばかりしている父親とうまく暮らすことができませんでした。そして娘の自分も、なぜか母親に味方するかのように父親を遠ざけていたことに気づいたのです。

 なぜあの時何も言わず働いている父親のことを理解できなかったのか。なんと自分は恩知らずだったのか。自分がもっとしっかりしていれば、父親を孤立化させることはなかったはずだ・・・・・・。父親に申し訳ないという思いで、彼女の目から涙が止まらなくなりました。

 そしてその夜、彼女は血に染まった包丁を持って立っている父親の夢をみました。しかし彼女はもう父親を恨んだりしていません。父親からやさしく包丁をとりあげると、父親をお風呂にいれ血を洗い流してやりました。そして布団に寝かせてあげるのです。

 さて、その朝目覚めたとき、なんと彼女の症状が薄らいでいるではありませんか。そして1週間の内観が終わるころにはもうほとんど不治の病が回復していたのです!!(神渡良平著「人は何によって輝くのか」PHP研究所より)

 自分の“元”である両親、先祖を大切にしないでどうして未来ある人生など送れましょう。自分が生まれるとき両親はどれほど楽しみに待ちこがれていたか。そうして生まれてきた自分であることを考え、自分自身をそして親を大切にして過ごしたいものです。

 

 

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